1. ISO14001について
環境保全への取り組みは、あらゆる企業が事業活動の前提としなければならない重要課題となっています。三信化工では、2005年に給食用食器業界で初めてのISO14001:2004(環境マネジメントシステム規格)の認証を成田工場で取得致しました。以来、環境保全への取り組みを全社一丸となって積極的に推進しております。
ISO14001登録証
2. 成田工場での環境への取り組み
成田工場の様々な環境への取り組みの中から一例を写真と共にご紹介します。
1.成形不良品やランナーの分別・資源化
樹脂製の食器は、射出成形機の中に設置した金型へ樹脂を送って製品ができあがります。この金型内には樹脂が通る道があり、この道に入った樹脂もそのまま固まって出てきます。これを「ランナー」と呼んでいます。食器を作るたびにランナーもできます。また、成形がうまくいかず一部成形不良品となる食器もできます。成形不良品やランナーは素材ごとに分けられます。分別し、資源化したものは、当社で直接再利用するものもありますし、専門業者へ委託して、外部にて別用途で再利用されるものもあります。
2.BODの測定
BODとは、Biochemical Oxygen Demandの略で、水の汚れを微生物が分解するときに使う酸素の量のことです。「生物化学的酸素要求量」といい、水の汚濁指標として用いられ、工場排水等の規制項目の一つとして重要なものとなります。この酸素の量が多いほど、汚れがひどいことを表わしています。成田工場やフォイル棟、社員食堂で使用した水は、構内に設置した浄化槽に溜め、浄化処理を施した後に放流しています。放流水については毎月水質を測定しており、管轄する印旛郡市へ、条例に則り年4回報告しています。ISO・QCに関する成田工場内の小集団活動としても水質の維持・改善に取り組んでいます。
3.構内電灯のソーラー化
成田工場の建屋内の電灯はLED化していますが、屋外に設置している電灯については一部をソーラー化しています。成田工場全体で見るとソーラー化から得られる電力は微々たるものですが、「九層の台は累土より起こる」という老子の故事にもあるように、大きな成功や成果も、一歩一歩の小さな努力や行動から始まります。成田工場には、食器製造の不良率低減など、長年に亘りこつこつと継続して改善を積み重ねて取り組んできた歴史があります。電灯のソーラー化も、小さな努力の積み重ねの大切さを実感してきた成田工場の思いが入った取り組みのひとつです。
4.構内の緑化活動
工場立地法では、緑地と環境施設の設置、さらに、それぞれの面積率が義務付けられており、成田工場も法に準拠して設置しています。緑地には樹木の植え込みや垣根などもありますが、これらの手入れ、維持管理は基本的に社員が就業時間内に実施しています。普段の工場設備稼働日ではなく、工場設備の稼働を止める年末年始の前後やシャットダウン期間(工場設備の稼働を止め点検やメンテナンスをする期間)を利用しています。成田工場長や各部門長をはじめ工場全体で取り組むのが恒例で、決して強制しているわけではないのですが、いつの頃からか「自分たちのこと」として自発的に活動することが根付き、成田工場の文化のようになっています。